心の風景・吉田山


私の中の京都は吉田山の麓にある神楽岡の銅葺き屋根の昭和初期に建てられた古い家の町並み。
祖父が住んでいた・車も途中までしか入れない石畳の坂道と低い階段が続いたところに数件の家が建っている静かなところ。
いわゆる京のうなぎの寝床の京町屋ではないのだが 通り廊下のある昔の家で 大文字山がドーンとアップで望めていた。

父の転勤で引越しの多かった兄と私にとって ここは心の故郷なのだ思う。
幼い頃にも遊んだ思い出と 大学生活をここで暮らした蒼い思い出。
冬は底冷え・夏はうだる暑さ・秋の落ち葉を竹の庭箒で道を掃くのも面倒だったけど・・・

何か自分の心の中の大切な風景な気がする。



そんな懐かしい思いをリフォームできた気がしている。

中古の建具屋さんを見つけて 犬彼とぎっしり詰まった建具屋さんの中、
店主の方と楽しい会話をしながら探した。寸法も井川さんとこで直してくれた。 

そんな面倒な材料を使うリフォームを快くOKしてくださった匠のSさんにもお世話になった。
他の解体現場から出た良い御簾戸もタダでうちにくださったり・・・
ウソっぽい流行の町屋カフェ風にならないようにと柱までこだわってくださった。
低予算なのにたぶん赤が出てるかも?

1番気に入ってるのは 横の桟の板戸をキッチンに水屋箪笥風に作りつけにできたもの
地震にも安心・大収納量・・・私の好きな器はまだ余裕で入りそうだ。

そして ここを訪れてくれる友人が 居心地がいい〜と 言ってくれること。

人の集まる家になり 笑いが増えた・・・笑客来福 

家作りに関わってくださった皆さんに感謝。